後腐れなく一発お願いされる妻
- 「鳩ぽっぽ」は家族写真で鳩ぽっぽ本人と思われる人物は俺の想像とは全く違う雰囲気の男性でした。
- 「お弁当くん」も家族の集合写真で、ちょうどウチと同じ位の子供と写って居ました。
- 「太鼓持ちくん」はFacebookで果帆にロブスターを押し付けていた男性でした。
- 「体育会くん」からの年賀ハガキは有りませんでした。
写真写りだけかもしれないけど、鳩ぽっぽはちょっとリチャードギア風のダンディズム漂う雰囲気で
今後鳩ぽっぽと呼ぶのに若干の抵抗感が生まれてしまいました。
そして、鳩ぽっぽ肉筆の文章に目が留まります。
"明けましておめでとう。オープニングはまた参戦して欲しいな"
ん?これどういう事?と妻に問います。
果「あ、鳩ぽっぽには辞める事伝えたの、辞めてもまた来てくれっ・・・ってことだね、試食会には」
既に鳩ぽっぽには年末のうちに離職の意思を伝えたようでした。
俺「おいおい、俺にも報告してよ!」
果「ははは、えーなんかねー、パパ油断させたくなかったの」
俺「おいおい、で何、辞めても飲みに行くつもり?」
果「飲みって・・・飲みじゃあないよ、まぁいいじゃん!バイトには困らなさそうだよ、ふふっ」
・・・
以降、矢継ぎ早に色々なイベントが起こりましたので記します。
まず
果「平日、鳩ぽっぽと鴨川まで行ってくるよ」
と妻よりドライブでのイベント決定事後報告を受けました。
(何だか鳩だ鴨だとややこしくて申し訳ないです。)
鳩ぽっぽが懇意にしているお得意様が千葉の鴨川に居て、その人と果帆は面識有り。
果帆曰く、その初老のお得意様はあからさまに果帆を好いているので、辞める前に挨拶しなければならない。
と鳩ぽっぽに言われて仕事という前提が有る為断る事は難しいだろうと
俺は妻がドライブを楽しみにしている感じを嗅ぎ取りました。
せめて食事もドライブも可能な限り実況する事を約束させてOKしました。
当日の朝は調子が良かったんです。
果帆実況その1
「今、海ほたるだよ・・・」
果帆実況その2
「ぽっぽのトイレ待ちなう、助手席だからスマホいじりにくい〜」
これで実況が途切れる
何度か打診しても既読すら付かない空白の時間帯が続く
久しぶりにNTRを想像しモヤモヤする感覚を味わいました。
昼過ぎ
海鮮丼やお寿司の写真が連続して送付されてくる。
しかし果帆のコメントは食べものに関する情報ばかりでした。
俺が知りたいのは
そんな情報じゃない!
それを知っていて敢えて焦らそうとしているな!・・・なんて被害妄想も湧いてくるので
荒ぶる心を抑える事に四苦八苦しているとあっという間に夕方。
果「返信遅くなってごめんね〜今もう電車だよ〜」
果「いや〜有意義でした〜」
俺「実況途絶えすぎ!怒」
果「ごめんって、でもこんな疲れる助手席って初めてだよ歳かな〜」
俺「なにがそんなに?」
果「一応ぽっぽは上司だしね、あたしが運転もしたんだよ少しだけど・・・」
ここから本題とズレ気味のやり取りが続き、なかなか閑話休題は訪れず
結局は俺が帰宅後に聞き出す事になりました。
俺「なんで実況途絶えたんだよ!?」
果「え〜〜笑、何もないよ〜運転変わったり」
俺「それだけ?」
果「それだけだよ、あ〜まだ怒ってるの〜?」
俺「変な会話とか?身体触られてない?」
果「触られてないよ〜笑」
俺「本当に?」
果「ほんとだよ、会話はね〜・・・なんか誕生日の話になって」
俺「うんうん」
果「・・・下着プレゼントするとか言ってんの〜調子乗ってるよね〜ぽっぽ」
俺「何それ!?超セクハラじゃん!?」
果「まぁ話の流れでそうなったんだけど、鳩ぽっぽもエロ親父だったか〜って感じだよね〜」
とまあ、随分と砕けた会話内容だったらしいです。
妻の行動や言動が男を助長させているという事実も理解しているので
注意指摘しますが、職場を離れる事を早々に決めてくれていて良かったです。
そんな安堵も束の間、もう一つイベントが巻き起こりました。
平日に妻から届いたメッセージ
果「今日帰ったらすごい報告してあげるよ」
と心臓が飛び跳ねるメッセージを受信しまして
オチを聞きたい俺が何を返信しても
果「いや、すっごいから」
果「楽しみにしててくれてOK」
果「だから、パパが喜ぶ報告だってば」
妻は随分と強気な印象でした。
そして男絡みの報告である事と確定した時点で更に心臓が跳ね上がります。
妄想が膨らみ過ぎて、会社のトイレに篭ってしまったことはご愛嬌。
果「そこ座って」
加湿器の排気音だけしか聞こえない静まり返った深夜のリビングルームで
部屋着に着替えた妻は床に座り、真っ直ぐに俺の目を見つめています。
ですが目に真面目さは無く、涙袋も膨らんで、表情はどちらかというとにやけています。
果「あのね、・・・誘われました!」
つづく
プライベートワイフ
一枚一枚の画力が凄いので参考にさせていただいております。