押しに弱く拒めない女 その2
俺「今日は幹事お疲れ様でした、ありがとうね、本当に楽しかったです。」
由「疲れた〜でも私も楽しかった〜!、てかなんで敬語なの〜!?」
俺「紳士的に売ってるんで」
由「ははは〜だから今日すんなり帰してくれたんだぁ」
俺「うん今日はね、それより今度一緒にご飯行こうよ、何食べたい?」
由「行きたい〜、食べたい物考えて連絡するね〜」
結局お寿司を食べに行くことになりまして
ある駅で待ち合わせしてたら、
由衣はオフホワイトのワンピースにレザージャケットを羽織った格好で現れたのですが
目が合うとにんまりと屈託の無い笑顔を見せて近寄ってきました。
結構破壊力が有り圧倒されそうでした。
そして
お寿司を食べながら飲んで、
先日の飲み会での共通の友人の動向などで盛り上がってた矢先、
脈絡なく
由衣に「結婚してる?」と真顔で聞かれ
不意を突かれた俺はちょっと冷静になり
既婚者であることを正直に告白しました。
由衣は少しだけ表情が曇ったものの
すぐにまた持ち前の明るさを見せてくれました。
「既婚者なんだから女の子とご飯食べに行ったら駄目じゃん!」と怒ってみせたり
2軒目の知人が経営してるバーに向かい、さりげなく手を握ろうとした時には
「あ〜既婚者〜いけないんだぁ」と交わされたり、
全く脈無しかと思えば、バーで梅酒ロックを傾けながら
由「も〜せっかく昨日エステと垢すりしてきたのに〜」
と自分の露出した腕をさすりながらぼやく様に言うので
「どれどれ」と俺が二の腕に手を伸ばすと
由「きゃーキモいキモい」
なんて言いながら
結局お互い笑顔は絶えず、俺も時間を忘れそうになっていた。
カウンターに座って
知人のマスターと談笑してる由衣の横乳や腰のラインを見ていると
どうしようもなく性欲が刺激され、独占欲に駆られたのも思い出します。
俺の知人のマスターは、俺がいる前でも由衣を褒めていましたが、
俺がトイレに立った時など
身を乗り出しながら近くで由衣を褒め、今度1人で来たらサービスする等の事を言っていたそうです。
実際、番号とメアド書いたお店のカード渡されてましたし
トイレから戻ってスツールに座ると、
今度は由衣が俺の肩に手を乗せたり、相槌を打つタイミングで俺の大腿を叩くようなったり、
スキンシップが増えたので、後で聞いたら、それはマスターに対して予防線だったとのことでした。
由「マスターの目がやらしいの、胸と唇しか見てない感じ?」
由「まぁ結果的に、俺さんにサービスする形となってしまいましたがぁ」
俺「だね、ありがとうございマスターだね」
由「何、それ、あはは〜」
バーを出てから駅へ向かう途中でした。
高架下で人の気配が無くなり、
貴重なチャンス到来とばかりに俺は突発的な行動に出ました。
無言で足を止め、由衣の両腕を掴み、強引に唇を奪おうとしたのです。
由衣は「…!あっ…だっ」と言いながら男の瞬発力には敵わないので
唇同士は触れ合いました。
「あ〜!」と由衣は目を大きく見開いて怒り顔。
楽しい時間を過ごせる異性として、
信頼関係を積み上げる為に一切手を出さない選択肢を選ぼうとも思っていたのに
あまりに淫靡なスタイルや、
艶やかな髪や色香を前に我慢することが出来なかった、未熟者でした。
その後、駅で別れ、由衣の魅力に引き込まれそうな自分が居たので
意識的に連絡はセーブしつつ、仕事が大変だったこともあり3週間程何も無く経過しました。
しかし再会は予期せぬ意外な形で訪れました。
つづく